東北中央自動車道が建設されている。福島県の相馬市を起点として、常磐自動車道から分岐し、福島市飯坂付近で東北自動車道と交差、米沢、南陽高畠、上山、山形市を経て秋田県横手市に至り。秋田道につながる。現在はルートが途切れ途切れに完成し、今年度福島市の飯坂から上山間で最後まで残っていた部分が完成する。これで、東京と蔵王の間が約30キロ短くなり、更に高速道路のインターが蔵王温泉の直下となるため、所要時間は30分以上短縮される。
今まで高速道路主体で東京から蔵王温泉に向かう場合、東北自動車道を仙台方向に走り、仙台の手前、村田ジャンクションから山形道へ、山形蔵王インターをおり更に19㎞は知らねばならなかった。最寄りの山形上山インターが開通すれば、蔵王温泉まで12㎞、東京方面からの距離全体が短縮する上に、最後の雪の山登りが3分の2になるのは大きい。
蔵王温泉に再び行くようになり、一人の時は新幹線とかバスが多いが、家族など同行者がいる時は車になる。以前から距離と高速料金の節約の為、福島市と米沢市の間、栗子峠の道路状況が悪くない時には、福島市飯坂の大笹生インターで東北自動車道を降り、建設中の東北中央自動車道沿いの一般道を走っていた。そこに新たな高速ができる事を知ったのは、一般道を走りながら見た工事現場の看板からだった。
その一般道は国道13号線と言う名前のほかに、「万世大路」と言う立派な名前がある。まるで中国の都市にあるような道路名だが、道路標識にも書かれている正式な名前である。かつて、この道路が建設され開通の折、行幸された明治天皇が授けた由緒ある名前とWikipediaに書いてあった。この道にはもう一つ楽しみがあって、大笹生インターから万世大路まではフルーツラインと呼ばれていて両側は果樹園が多い、初すべりのころはリンゴの収穫期の終わり頃で、道沿いの土産物屋に大玉のリンゴが並ぶ、土産物屋のリンゴも美味しいが、リンゴについてはとんでもない穴場がある。フルーツラインが万世大路とぶつかる交差点の手前50メートル程の右側に、一見、倉庫か自動車修理工場かのような建物がある。が、実は果物問屋。通りがかりに見ると、折り畳みの事務机のうえにリンゴが置かれいて、コピー用紙に手書きの値札が張られている。余りのそっけなさに車を止めるのも躊躇するが、前回立ち寄った時には、リンゴ5㎏1袋が500円だった。これまたそっけないビニール袋の中には、真っ赤な大玉のサンフジが7,8個入っていた。蔵王の宿で、夕食後に切ってみると蜜がしっかり入っていた。帰りにも立ち寄り、3袋は買おうと思ったが、夕方5時に通った時はもう閉まっていた。いつも販売している雰囲気ではないので、見つけたらラッキーなのだろう。
東北中央自動車道が開通するのは嬉しいが、わざわざ降りてリンゴを買うかどうか悩みが増える。
※ スキーひとり旅 にも実際に歩いた情報があります、ご覧ください